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ご案内

ご挨拶

京都大学心臓血管外科を代表してご挨拶申し上げます。

現代のわが国においては心臓血管外科診療も成熟の段階に入り、大学病院と一般の循環器病院との診療内容の違いは少なくなっています。その中で、大学病院は「今、大学病院に何が求められているのか」ということを見極め、あるべき姿を目指して変わってゆかなければなりません。

まず、臨床診療においては、地域における最終拠点病院としてスタンダードな治療を確実に行う責務があります。
当科では年間300件以上の心臓血管手術を行っており、虚血性心疾患、弁膜疾患、先天性心疾患、大血管・末梢血管疾患の各分野で良好な成績をあげています。また、ICU、CCU、NICUなどの協力を得て、緊急症例の受け入れも対応可能となっています。
これらに加えて、血管内治療、ハイブリッド治療などの新しい治療の導入、末期心不全など重症例に対する集学的治療を積極的に行っています。重症心不全に対しては最終的治療である心臓移植実施施設、植込型補助人工心臓実施施設としての申請準備も完了し、これらの高度医療を支えるためのインフラ整備として、集中治療室の拡充とハイブリッド手術室の新設も決定されました。これからも患者の皆様に満足して頂ける医療を提供できるよう、努力を続けてゆく所存です。

次に、基礎研究の分野では、iPS細胞を用いた心不全治療の開発、遺伝子導入による血管増殖性病変治療の開発など、複数のプロジェクトが進行中です。研究における京都大学の強みはiPS細胞研究施設、再生医科学研究所などの世界をリードする学内施設と共同研究ができることです。優れた基礎研究の成果をもとに、動物実験などを通して臨床応用への可能性を探る、というのがわれわれの研究における立ち位置だと考えています。これらの研究は主に当科の大学院生が行っていますが、外科医にとって一流の研究室に一定期間身を置くことは決してマイナスではなく、academic surgeonとしての基礎を固める重要なステップであると捉えています。

基礎研究から臨床応用への橋渡しである探索医療(トランスレーショナル・リサーチ)にも力を入れています。重症下肢虚血に対する線維芽細胞増殖因子(bFGF)徐放投与による血管新生療法の臨床試験は既に終了し、新薬としての治験の準備を進めています。また、虚血性心疾患に対する血管新生療法、iPS細胞由来心筋シートによる心不全治療も臨床試験の準備を行っています。これらの成果を近い将来に患者の皆様に還元することができるのではないかと期待しています。

臨床研究としては、京都大学心臓血管外科関連施設・成人心臓大血管手術レジストリ(ADVANCE-Kyoto)を立ち上げました。京大心臓血管外科グループは全国の関連27施設において年間総数8000件の心臓血管手術を行っています。これらの施設からテーマを公募してレジストリ研究を行うことにより、本邦の心臓血管外科手術のエビデンスを発信することを目的としています。

臨床、研究とならぶ大学のもう一つの使命は教育です。昨今、若い医師の外科系診療科離れが叫ばれていますが、臨床実習や病院見学の学生さんと話をすると、心臓血管外科に興味を持ち、進路として選択を考えている若者が以前と比べて極端に減少したという印象はありません。むしろ、これらの若い先生方にとって大学医局が市中の人気修練施設に比肩する魅力を呈していないところに問題があると思います。大学医局の悪いイメージとして若い先生方からは、希望しない施設に赴任させられる、赴任施設によってはスキルアップが図れない、という声が多く聞かれます。このような不安を払拭するため、このたび教育システムの思い切った見直しを行い、大学病院を含むすべての関連病院で共通の教育システムを採用しました。各修練医師の到達度に応じてレベル設定を行い、どの施設に属しても同等の執刀機会が与えられるようにすること、各人の到達レベルに基づいて施設間ローテートを行うことの2点がシステムの根幹です。

卒後研修という面に限って考えると、若い先生方にとって市中の人気修練施設の魅力は大きいと思います。一方で、将来にわたって心臓血管外科に携わることを考えた場合、大学医局に属することは決してマイナスではありません。京大グループは豊富な関連施設で構成されており、年間手術数は8000件と、実力次第で術者のポジションを獲得するチャンスは人気修練施設に属した場合よりも多いと言えるでしょう。また、種々の事情により当初の目標を変更する場合でも、新しい目標に応じたポジションを提供することが可能です。京都大学心臓血管外科医局は、入局者を「労働力」としてではなく「仲間」として捉え、公私にわたってサポートする広い懐を持っています。これからの日本の心臓血管外科を支える若い先生方と共に働けることを願ってやみません。

同門会長 坂田隆造

京都大学心臓血管外科グループの考え方

<組織は人>
「組織にとって最も重要なのは名前や枠組みではなく、その組織を構成する一人一人のヒトそのものである」
京都大学心臓血管外科グループは「京都大学というブランド」の枠組みを脱ぎ捨て、技術と知性と人間性の3つの側面から「人材育成」に取り組むことで、グループに属する一人一人が力を最大限に発揮し、病に苦しむより多くの人たちを救うことができる環境を整えました。豊富な人材は我々のグループの強みです。

<切り花でなくお花畑を>
豊富な関連施設と症例数、そして豊富な人材…超一流の心臓血管外科医を生み出す環境がここにはあります。人材育成は畑仕事のようなものです。花屋で見つけてきた一輪の綺麗な切り花を愛でるのではなく、この恵まれた土壌を生かし、力強く根をはり美しく咲き乱れる花々を育むお花畑を我々は目指します。畑を耕し、種をまき、水をやり、手間と情熱をかけただけ、かけがえのない財産が得られると考えています。

<伝統と革新の融合>
今、京都大学心臓血管外科グループは、若い力と熟練の力が化学反応を起こし、大きなエネルギーを生み出しています。臨床においても研究においても、心臓血管外科領域を牽引する世界のトップリーダーを目指して、新たな一歩を踏み出しました。我々はこれからもずっと皆様に心から信頼され、愛される専門家集団をめざして、日々進化を続けます。

スタッフ紹介

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Contact

京都大学 心臓血管外科(京都大学医学部附属病院心臓血管外科病棟)
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
Tel : 075-751-3788(病棟)075-751-3784(医局) Fax : 075-751-4960
Mail : cvs@kuhp.kyoto-u.ac.jp
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